筋トレに関節痛はつきもの?
ケアしないと関節痛が発生する!
筋トレサプリを飲みながらトレーニングしていると、確かに筋力アップしたように感じられます。ただ一方で、筋トレを行う上で支障をきたすのが関節痛です。せっかくトレーニングしたくても関節痛なのでトレーニングできないという方も多いのではないでしょうか?
人間の体には、多数の関節と呼ばれる部位があります。なんと350箇所も関節が存在しているのですが、その中で筋トレを行う上で絶対に欠かしてはならないのが関節のケアです。関節は、様々な要因で摩耗したり変形したりして、痛みが生じてトレーニングできなくなってしまうことが懸念されます。
関節痛の主な症状と原因は?
最も多いのが軟骨の摩耗!
筋トレによる関節痛の多くは、軟骨の摩耗により発生するものです。食べ物でも軟骨というものがありますが、軟骨はさほど硬くなく噛み切れる程度の硬さとなっています。実は、これには意味があってあくまでも骨と骨がぶつからないように緩衝する骨の事を意味しています。
硬い骨同士が接触すると、強い痛みが発生してしまうので、その緩衝作用を持つ関節軟骨が重要です。例えば、割れ物を荷物として送る場合に、必ずクッション材を入れますが、関節軟骨はそのクッション材の役割を果たしています。その関節軟骨は、運動することで徐々に摩耗していきます。軟骨なので、残念ながら頑丈ではなく、ちょっとした事でも摩耗してしまうのです。
また、関節軟骨の摩耗は年齢により進行スピードが早くなります。これは、お年寄りが骨折しやすいのと似た症状といえます。筋トレでは、例えば腕立て伏せでは膝や手首、スクワットでは膝や足首に負荷がかかります。更に、ダンベルなどの重いものを持ち上げるような過負荷トレーニングを行うと、更に関節に負担がかかってしまうのです。その負担が大きく影響してしまう箇所が、関節軟骨です。
通常の骨であれば、実はすぐに修復しようとする作用が発揮します。骨にはカルシウム摂取が有効的というのは知られた事実ですが、カルシウムなどの栄養素と血液によって、骨を修復しようとする作用が起きます。ただ、残念ながら軟骨には血管が通っていないのです。よって、骨の修復に役立つ血液が提供されないため、ダメージを受けても修復に時間がかかるのです。
関節軟骨では、更にすぐに痛みは発症しません。徐々に、すり減っていき、関節同士が接触するようになって痛みが発生するのです。よって、痛みが発生するようになると、修復まで時間がかかってしまい、最悪の場合はトレーニングを一時中止しなければなりません。
滑膜が炎症してしまう!
関節軟骨の摩耗に続き、関節痛の原因となるのが関節炎です。関節炎とは、滑膜炎とも呼ばれており、主に滑膜と呼ばれる部位で発生する炎症の事をいいます。滑膜とは、関節包と呼ばれる関節の内部に注入されたようになっている部位で、軟骨と軟骨の間を緩衝するようになっています。
過負荷なトレーニングを続けていくと、徐々に軟骨がすり減っていくわけですが、削れた軟骨は自然に消えるわけではなく、実は滑膜の外部に溜まっていきます。ひどい場合には刺さって内部に入り込むケースもあるのです。これにより、滑膜が炎症を起こしてしまいますが、その事を滑膜炎といいます。
滑膜炎が起きると、実は軟骨の摩耗スピードが格段にアップしてしまいます。これは、滑膜自体がクッションの役割を果たしているのですが、クッション性が低くなり更に軟骨の摩耗スピードが上がってしまうのです。更に、ひどい場合には骨にも影響を及ぼすケースもあります。
関節に水が溜まってしまう!
アスリートでは、関節に水が溜まってしまうという症状をよく耳にします。これは、単なる水ではなく関節液と呼ばれるものです。関節液は、関節を上手く可動させるために分泌される、言わば潤滑油のような存在なのです。その潤滑油である関節液は、膝のコンディションによっては多量に分泌されてしまいます。
特に、滑膜炎が発生すると関節液が過剰に分泌されてしまいます。これにより、関節を動かすにも影響が出てしまいますので、注射を挿して取り除く必要があります。また、関節液は通常であれば関節にとって良い存在なのですが、多量分泌により症状が悪化する可能性も高まりますので、早めに処置する必要があります。
関節痛を軽減する方法は?
サポーターは必ず着用しよう!
関節に過度なダメージを及ぼさないようにするためには、まずはサポーターなどの保護アイテムを使用するようにしましょう。サポーターと言っても様々なアイテムがありますが、筋トレするためには健康維持のためのサポーターではなく、スポーツ用のアイテムを選ぶようにしてください。
また、スポーツ用の中にも可動域を狭めるものと関節の動きを緩和するためのサポーターがありますが、後者から選ぶようにしてください。これにより、関節に過度な負担がかかることなく、筋トレを行うことができます。可能であれば、着圧がなるべく少ないものを選ぶとなお良いでしょう。
サポーターだけでなく、グローブやテーピング状のものもあります。テーピングの場合は毎回張り替えなくてはならないので、多少面倒です。筋トレする頻度などを鑑みて、アイテムを選ぶようにしてください。また、痛みが発生してからでは遅いので、常にサポーターなどのアイテムを使って保護するようにしてください。
関節痛に効果のあるサプリを飲む!
筋トレサプリの他にも、関節痛に効果のあるサプリも多く存在しています。効果としては、関節を鍛えるイメージのサプリが該当して、筋トレによる負荷にも耐えれる関節を作り出すことができます。そのサプリには、主にグルコサミン、ヒアルロン酸、コンドロイチンなどが配合されているケースがほとんどです。
こちらも、一般的な健康補助を目的としたサプリから、アスリート向きのサプリがあります。より負荷が高いトレーニングを行うのであれば、アスリート向きのサプリを選択するようにしてください。
筋トレサプリは関節痛にも効果があるの?
直接的に効果があるものはない!
筋トレサプリは、主にプロテイン、HMB、クレアチンなどの成分が配合されています。ただ、残念ながら関節痛に効果のあるグルコサミン、ヒアルロン酸、コンドロイチンは配合されていません。よって、関節痛になって筋トレサプリを飲んでも、効果は得ることができません。
逆に悪影響はないの?
では、筋トレサプリは関節痛に逆効果はないのでしょうか?結果としては、直接的に悪影響は発生しません。それは、先に解説したとおり関節痛が発症する要因としては軟骨の摩耗や滑膜の炎症、水がたまるなどの影響があります。これに、筋トレサプリが直接作用することはないのです。
ただ、筋トレサプリを飲んでトレーニングすることで、徐々に筋力が上がってトレーニング内容も変化していきます。より重いバーベルを持ち上げられるようになると、その分だけ関節にも負荷がかかりやすくなります。よって、直接的には関係なくても、間接的には影響があるともいえます。
予防としてサポーターと関節痛サプリを併用しよう!
筋トレしていく中で、どうしても関節痛は避けて通れない道となります。筋力アップすることで、関節痛を引き起こすということになるので、筋トレサプリを飲んでトレーニングするには関節痛予防を怠らない事が重要です。その方法としては、サポーターなどによる関節の保護と、関節痛サプリの併用です。
関節痛は、重度になると歩行すらままならなくなります。また、若い時には良いものの、年齢を重ねた時に関節痛に悩まされる可能性もあります。まだ痛くなくても、今回紹介したようなケアを怠らず、安全かつ効果的に筋トレすることをおすすめします。